• スタディサプリ 進路(大学・専門学校)
  • 仕事・資格を調べる
  • 調理・栄養・製菓
  • ショコラティエ
  • 今から役立つ経験を教えて
ショコラティエになるために今から役立つ経験

ショコラティエになるために今から役立つ経験

全国のオススメの学校

毎日チョコレート作りに黙々と励むチョコレート菓子職人・ショコラティエになりたい人は、学生時代にどんなことを学んでおけばよいのでしょうか。材料の計量や配合のときの計算力だけでなく、ショコラティエに求められる「人として大切なこと」を、ここでは考えていきましょう。

責任感、根気、集中力が求められるショコラティエ

新人ショコラティエが仕事を覚える段階では、先輩から指示された計量業務と補助業務を担当しながら、チョコレート菓子作りの基本を学んでいきます。配合変更や分量・濃度などの計算は日常的におこなう作業なので、基礎的な算数はしっかり学んでおきたいもの。
また、自宅で料理を作るときに塩加減を間違えると料理の味や表情が変わってしまいますが、特にチョコレートはデリケートな性質をもつので、温度が1度違っただけで白っぽくてつやのないカサカサしたチョコレートになってしまいます。そのため自分で菓子を作るときも、1度ごとの温度管理、1グラム単位の計量をできるようにしておきましょう。
さらに、以前買ったものと同じチョコなのに味が違う……ということになれば、お店の信用を損ねることになってしまいます。ショコラティエには常に同じ味、同じサイズに仕上げていく正確性が求められるので、新人時代に担当する作業は単純作業が多くなるものの、それらをしっかりこなしていく責任感、根気、集中力が最も大切な素養とされます。
だからこそ、飽きっぽくて試験勉強に集中できない、部活中に同じことを続けるのが苦手、友達との待ち合わせに遅れがちという人がショコラティエをめざすのであれば、授業、試験勉強、部活などのさまざまなシーンに正面から臨み、先生、友達、両親との約束をしっかり守る習慣を身につけておくようにしましょう。

注釈をつけた自分なりのデッサンスタイルを築こう

ショコラティエをめざす人は、学生時代から自分だけのデッサン帳を用意し、自分が食べたケーキやスイーツの特長をデッサンすることで、お店や商品の特色を、分析する力をつけていきましょう。最近はレストランやカフェに行ったときにオーダーした料理がテーブルに運ばれるとまず写真に撮る人が多いのですが、写真に撮りだめするだけでは分析力が養われにくいため、写真をもとにスイーツの全体像やナイフを入れたときの断面の様子を、色鉛筆を使って描き、「口に入れるとふんわりとした食感」「生クリーム○%、カスタード○%の絶妙な配合」「カシスとチョコレートの色合いがおしゃれで高級感がある」といった自分なりのコメントを書き加えていくようにしましょう。
1冊のノートに、注釈つきのオリジナルデッサンをたくさん描いていくことで、「ガナッシュ」「プラリネ」「ジャンドゥーヤ」「マジパン」」などのスイーツ用語にも敏感になり、専門性を高める効果が得られます。また、そうしたデッサン力を早い段階から身につけ、ササッとイラストにまとめられるようになると、ショコラティエになったとき、シェフが製造工程の説明をしている場面やレシピの勉強中に、〈どのタイミングで混ぜるか〉〈どのように混ぜるか〉〈飾りつけのポイント〉〈カットするときのナイフの使い方〉……などの手順やコツの理解度が高まる効果が得られます。
このようにスキルを高めるうえで非常に役立つデッサンメモは、時間を置いてから見ても瞬時に理解できる便利さもあるので、気になることがあったらその場でデッサンできる習慣を、学生時代から養っておくとのちのちとても重宝します。

取材協力・監修

宮原美樹※2020年8月26日更新

手作りチョコレート専門店 ショコラティエ・ミキ オーナー・シェフ・ショコラティエ。 チョコレートメーカーで開発業務に携わったあと、2006年ショコラティエ・ミキをオープン。 2008年にはフランスで開かれた「サロン・ドゥ・ショコラ」に出展。2009年 著書『CHOCOLATE BOOK』(主婦の友社)刊行。 2013年、2014年 フランスの最高峰のショコラ専門ガイドブック『LE GUIDE』に、日本を代表する10軒のショコラティエとして掲載される。

関連する仕事・資格・学問もチェックしよう

ショコラティエを目指せる学校を探すならスタディサプリ進路
RECRUIT