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料理研究家の必要な試験と資格は?

料理研究家の必要な試験と資格は?

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料理研究家になるために必要な試験や必須の資格はありません。ただし、食体験の豊富さに加えて「レシピの考案」のために必要な知識や技術はあります。1つは食物学 ・栄養学の知識。例えば「お肌がきれいになるレシピ」を考えるためには、それぞれの食物の特徴や栄養素の働きを知る必要がありますし、「ダイエットレシピ」を考えるためにはカロリー計算の方法を知らなくてはなりません。それらの知識を得るためには、「栄養士」「管理栄養士」の国家資格取得が有効でしょう。また、理想とする味を追求するために、調理の技術は高ければ高いほどいいでしょう。自身で考えたレシピは試作と調整を繰り返すことになりますが、材料の切り方、調理法、火加減などによって出来上がりの味は大きく左右されます。調理の実力をつけ、その腕を証明するためには国家資格の「調理師免許」が適しています。また、撮影時に役立つスタイリングのスキルを磨くため、「フードコーディネーター」の資格取得を目指す人もいます。料理研究家は免許や資格が必要なく、誰でも目指せる職業です。そうしたなかで名前を売るにはそれなりの実力、そしてチャンスを掴むための努力が必要です。また、食は人々の生活に欠かせない分野であるだけに、仕事を安心してお願いできるバックグラウンドがあるかどうかを見極められる職業でもあります。信頼される料理研究家になるために、知識や技術を証明するツールとして上記のような免許や資格を取得するのも有効な方法です。

あると便利な資格

・調理師免許
調理師免許は、調理師の名称を用いて調理の仕事ができる者として、都道府県知事から与えられる国家資格です。
料理は材料の下ごしらえのしかたや調理法、火加減・水加減などによって仕上がりが大きく左右されるため、調理師免許取得の過程で得られる専門知識は料理研究家としてのベースを強化することに繋がります。また、料理研究家として料理の腕を磨くためや副業のために飲食店で調理の仕事をする場合、もっておくと採用面接時のアピール材料にもなるでしょう。
調理師免許を取るには、中学校卒業以上を前提に、(1)厚生労働大臣指定の養成施設で学ぶ(昼間1年、夜間1年半~)、(2)飲食店などで2年以上調理業務に従事したのちに国家試験を受験する、という2つのルートがあります。

調理師試験(年1回)
≪試験内容≫
筆記試験
公衆衛生学、食品学、栄養学、食品衛生学、調理理論、食文化概論

≪合格基準≫
原則として60点中36点以上。ただし、1科目でも得点が当該科目の平均点を著しく下回る場合は不合格となります。

・栄養士資格
健康な人への栄養指導ができる国家資格です。2~4年制の大学・短大・専門学校の栄養士養成施設を卒業後、都道府県から与えられます。試験も必要なく、比較的取得しやすい資格と言えるでしょう。有効期限はありませんので、一度取得をすれば、特に更新手続きもなく一生使い続けることができます。なお、夜間の学校や通信教育はありません。

・管理栄養士資格
栄養士からさらにステップアップした国家資格です。健康な人に加え、傷病者や個人の体調に合わせた栄養指導をすることができるのが特徴です。
取得方法は大きく2つ。栄養士養成施設を卒業し、栄養士として実務経験(4年制卒の場合1年、3年制卒の場合2年、2年制卒の場合3年)を重ねた後に国家試験を受け合格するか、4年制の大学・専門学校の管理栄養士養成施設で学び、管理栄養士国家試験を受け合格するかのいずれかです。夜間の学校や通信教育はありません。
高校卒業後、最短で管理栄養士資格の取得を目指すなら、4年制の管理栄養士養成施設に進みましょう。

管理栄養士国家試験(年1回)
≪試験内容≫
筆記試験
社会・環境と健康、人体の構造と機能及び
≪合格基準≫200点中120点以上・フードコーディネーター
特定非営利活動法人日本フードコーディネーター協会が認定する、フードコーディネート・フードビジネス・フードプロデュースを担える人材であることを証明する民間資格。レベルに合わせて1級~3級が用意されており、それぞれ年1回の資格認定試験が実施されています。

3級資格認定試験
フードコーディネーターとしての「食」に関する幅広い知識を取得していることが必要です。

≪受験資格≫
中学卒業以上

≪試験内容≫
文化、科学、デザイン・アート、経済・経営

2級資格認定試験
フードコーディネーターとしての専門的な知識と実践的な企画力が試されます。試験は1次、2次があります。

≪受験資格≫
1次試験:フードコーディネーター3級資格認定登録者
2次認定講座:2級1次試験合格者

≪試験内容≫
1次試験 ※試験方法はCBT(Computer Based Testing)
「新・フードコーディネーター教本 2級資格試験対応テキスト」を中心に、一部重要な食情報など
2次認定講座 ※オンライン講座(オンデマンド配信)・課題提出
2次認定講座は分野を選択しての受験になります。
動画にて①企画書の基礎(約20分)と、②企画書作成のポイント(約50分)を学習後、課題提出。②はレストランプロデュース、商品開発、フードプロモーションの3分野から選択

1級資格認定試験
フード業界でプロとして活躍できるレベル。仕事の規模や質に応じてチームを組み、各分野のスペシャリストたちに的確な指示や方向性を示す能力が求められます。試験は1次、2次があります。

≪受験資格≫
1次試験:フードコーディネーター2級資格認定登録者(取得分野のみ)
2次試験:1級1次試験合格者

≪試験内容≫
1次試験:企画書審査(レストランプロデュース、商品開発、フードプロモーション1つ選択)
2次試験:プレゼンテーション

・介護食士(1級~3級)
介護にかかわる人の調理技術を向上させる目的で2001年にスタートした民間資格。公益社団法人全国調理職業訓練協会に加盟する調理職業訓練校や調理師養成学校などが個別に開催する講習会を修了し、修了試験を受け合格したうえで、1級~3級の認定証が与えられます。栄養士や管理栄養士の資格とともに取得しておくと、要介護者に適した食事づくりのプロとしてその専門性を発揮できるでしょう。

≪受験資格≫
3級:受験資格不要
2級:介護食士3級の取得者
1級:介護食士2級の取得後、2年以上介護食の調理業務を行った25歳以上

その他、現在ではさまざまな食関連の資格が生まれています。自分の目標に合った資格があれば取得を考えてもよいでしょう。

2025年6月更新
取材協力・監修

西岡麻央

料理研究家

高窪美穂子

料理研究家。自身の体調維持のため、素材を目利きする知識と、健康的な食べ方を体現化した家庭料理教室を主宰し、無添加のシンプルおいしいレシピで人気となる。飲食店・企業用商品開発、レシピ連載等各種メディアでも活躍。食の知識・目利き力を体系化したオリジナルメソッド講座、レシピ創造思考等を可視化・言語化したオリジナルメソッド講座も主宰。著作に『ラクチン!お魚クッキング』(旭屋出版)、『おうちでできる天然おだし料理入門』(PARCO出版)ほか。オリジナル商品に「おだしマジック!粉鰹」など。

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