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実際にフードコーディネーターを目指すとなると、学校の勉強や活動のなかに将来につながるものはあるのでしょうか。また、学校生活に限らず、日々の生活のなかで高校生のうちから意識しておくと良いことはあるのでしょうか。現在多方面で活躍中のフードコーディネーターに、高校時代を振り返って教えていただきました。
資格が取れる大学や専門学校への進学が一番の近道
高校生のうちからフードコーディネーターを目指すならば、食品関係の学科がある大学や、専門学校への進学が一番の近道です。卒業すればフードコーディネーターの資格が取得できる大学や専門学校も多くあります。
大学と専門学校の一番の違いはカリキュラムです。大学の食品関係の学科に進学した場合、フードコーディネーターの業務内容に近い食品関係の実習はもちろん、一般教養をはじめとした幅広いジャンルの講義を受講することができます。例えば、私が卒業した4年制大学の食品関係の学科では、食品経済に関するマーケティングや色彩学の講義、料理をおいしく撮影するための写真の実技がありました。
一方、専門学校は食品関係の授業を集中的に学ぶことができるため、早くフードコーディネーターとして現場に出たい人におすすめ。自分の目的に合わせた学校選びが大切です。
フードコーディネーターに役立つ学校の勉強
フードコーディネーターを目指すならば、高校の教科では家庭科の食物に関する分野は積極的に取り組んだほうが良いでしょう。また、意外に思えるかもしれませんが、化学の知識も関連があります。例えば、出汁に含まれる旨み成分の働きや、揚げ物をサクッと仕上げるのに最適な油の温度など、私たちがおいしいと感じるものには科学的な理由があるからです。
日々の生活のなかで「食」への関心を高めていこう
フードコーディネーターを目指す場合、高校生のうちにできることは勉学以外にもたくさんあります。例えば、デパートの地下にあるお惣菜コーナーの観察。注意深く観察してみると、人だかりができている場所から、特に売れ行きが良いお惣菜を見つけられるはずです。そこで、そのメニューが「なぜ売れているのか」「なぜ人々に親しまれているのか」を考えてみることで、今後自分が作るレシピのヒントになることがあります。
私はフードコーディネーターを志した高校時代から今日まで、人気のお惣菜は必ずチェックし「このお惣菜はどうして人気があるのか?」を研究することを続けています。
流行っている理由は、見た目や味付けかもしれませんし、その日の天候が関係していることもあります。ほかにも、テレビで紹介された話題の食材を使っていることや、食欲をそそるようにパッケージのデザインが工夫されていることが理由かもしれません。
このようにして高校生のうちから「食」に関心をもち、日常的に触れる機会を設けることは、将来フードコーディネーターとして働くうえできっとプラスになるでしょう。
倉田 沙也加(フードコーディネーター)
大手食品商社にて2年勤務後独立し「大切な人を大事にするための料理」をモットーに活動。真似しやすく簡単な家庭料理のレシピ制作を得意とする。料理番組出演、料理動画サービスレシピ制作・撮影、料理記事の執筆や講師など多岐にわたり活躍。現在は、(合)HITOOMOI代表として活動中。
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