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管理栄養士の20年後、30年後はどうなる?

管理栄養士の20年後、30年後はどうなる?

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テクノロジーが急速に進歩する近年、管理栄養士の仕事にも少しずつ変化がみられます。この先の20年、30年で管理栄養士の仕事がどう変わっていきそうか、予想してみましょう。

「人生に向きあう仕事」だからおもしろい

技術革新がすさまじいスピードで加速するなかで、近い未来にコンピュータにとって代わられる職業も出てくるといわれています。管理栄養士の仕事の一部においても、例えば栄養価の計算などの単純な作業はAIが行うようになるかもしれません。
しかし、「管理栄養士の仕事自体が、完全に機械にとって代わられることはないのではないか」と、ある管理栄養士さんは分析します。
管理栄養士が行う栄養指導は、マニュアルどおりの正しい食生活を押しつけるのではなく、その人のライフスタイルや家庭環境なども受け止めたうえで栄養に関する提案をしていきます。「なぜこの人は不健康な食生活を続けてしまったのか」「どうしたら健康な食事を続けたいという気持ちが芽生えるのだろうか」と、相手の人生や心に寄り添う場面がとても多い仕事なのです。
不健康な食生活をしている人のなかには、家庭環境に何らかの問題があるケースもあります。例えば、「高齢男性が認知症の妻を老々介護することになったが、これまで料理をした経験がない」といったケースなどは、問題の背景と向き合いながら、対象者の家のキッチンでできる範囲の料理を提案する必要があるかもしれません。
健康的な食生活へのモチベーションが下がってしまった人には、温かい声かけをすることも大切です。誰かの人生や心に寄り添うという点で、管理栄養士は”人間にしかできない仕事”だと言えるでしょう。

技術の発達で管理栄養士の仕事もスムーズに

テクノロジーの進化によって、管理栄養士の業務負担が軽減される場面も増えてきました。例えば病院では、電子カルテの発達によって提供する食事の管理がぐんとスムーズに。食事内容を看護師が入力しやすくなり、医師からの指示も正確に伝達できるようになりました。
また、調理器具の発達により料理自体のおいしさも向上。食事のトレイを載せて運ぶ配膳車が電動になったり、トレイの中を温かいゾーンと冷たいゾーンに分けられる温冷配膳車のおかげでベストな温度をキープできます。やはり、料理は適温でおいしいほうが患者さんの満足度も上がるのです。
給食管理ソフトが手入力だったり、栄養指導の際に紙へ手書きする必要があったりと、いくつかのシーンではアナログな対応も残っており、今後の改善が期待されるところです。栄養指導の内容や対象者の食生活のデータが溜まるほど、より有効な栄養指導が可能になるため、技術の発達によって管理栄養士の仕事の生産性はさらに高まることが期待されます。

2025年2月更新
取材協力・監修
宮﨑奈津季
管理栄養士。薬膳コーディネーター。介護食品メーカーで営業を2年経験後、独立。フリーランスの管理栄養士として、菓子メーカーの営業代行・商品開発、料理動画サービスのレシピ開発、撮影、記事執筆・監修、栄養価計算などを行う。相手を労る料理、栄養に縛られすぎない食事を大切にしている。

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