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音楽療法士の就職先・活躍できる場所は?

音楽療法士の就職先・活躍できる場所は?

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音楽療法士は、医療分野、福祉分野、幼児・療育分野など、多方面で活躍しています。具体的には、「病院」「リハビリテーションセンター」「高齢者福祉施設」「障がい者福祉施設」「児童福祉施設」「特別支援学校」が主な職場になります。音楽療法の対象者は施設によって違いがありますので、「どんな人に、どんな音楽療法を行いたいのか」によって、フィットする職場は異なってくるでしょう。音楽療法士を各施設に派遣する派遣会社に登録して働く人、フリーの音楽療法士として独立し、個人として施設や個人と契約して働く人など、特定の組織に属さない働き方をしている先輩もいます。派遣やフリーの場合は、個人のお宅へ足を運ぶ訪問型の音楽療法に携わることも多いようです。

医療施設、障がい者福祉施設

病気や事故により脳に損傷を受けた人、手足に麻痺が残った人、うつ病など精神障がいを抱えている患者さんを対象に、それぞれの症状に合わせた音楽療法を行います。
就職先は、総合病院(リハビリテーション病棟、精神科病棟)、精神科病院、リハビリテーションセンター、身体障がい者更生施設など。「高次脳機能障害」といって、脳に損傷を受けたことによって記憶障害(新しく物事を覚えられない、最近あったことを覚えていない)、注意障害(注意力散漫、ぼーっとしている)、社会的行動障害(感情的になりやすい、やる気がない)の症状が出ている患者さん、脳梗塞などの後遺症による「失語症」(聞く・話す・読む・書くに何らかの障がいが出ている状態)の患者さん、うつ病によってふさぎこんでいる、他者や社会との接点がもちづらくなっている患者さんほか、対象となる患者さんは実にさまざまです。そのため、一人ひとりの患者さんの状態を的確に把握できる医学的な知識に加え、医師や看護師、ほかのリハビリスタッフとの連携力が重要視されます。

高齢者福祉施設

老人ホームやデイサービスセンターのほか、認知症専門病院などで、高齢者を対象に音楽療法を行います。その目的は対象者の状態によって異なっており、心身ともに大きな問題がない人に対しては、活動性・自発性・コミュニケーション力・日常生活に必要な基本動作を維持していくための、予防的なアプローチがメインとなります。また、レクリエーション的に音楽療法を取り入れることで、変化が乏しくなりがちな毎日に刺激を与えられるという側面もあります。懐かしい歌謡曲や演歌、童謡、唱歌などをプログラムに組み込むと大変よろこばれるようです。
また、認知症の周辺症状の緩和にも音楽療法は有効だと考えられています。音楽を聴いたり歌ったりすることで脳が活性化し、徘徊や興奮、うつ症状、無気力、妄想、記憶力・注意力などの改善が見込まれるとされています。過去に親しんだ音楽を聴くことで当時を思い出すのも、いい刺激になるようです。また、食事や介護のシーンで音楽を流すと、患者さんがリラックスできるため、食事がスムーズに進み、介護時の抵抗が和らぐなどの効果も期待できます。

児童福祉施設、特別支援学校

自閉症、知的障がい、発達障がい、学習障がいと診断された子どもの発達支援、学習支援にも音楽療法が活用されています。正常な発達段階を踏んでいる同年の子どもに比べ、言葉や動作に遅れが出ており、周囲にうまく馴染めない子などが、音やリズムを用いて、集中力・思考力・判断力・記憶力・想像力・表現力・バランス能力を養うことを目的としています。また、基本的な生活習慣やコミュニケーション動作を教える際に、興味の入口となるよう、音楽をツールとして利用する場合もあります。例えば、「音楽に合わせて先生の真似をしてみよう」や、順番を待つことが苦手な子に対して「順番に歌を歌ってみよう」と促すのもその一例です。「できなかったこと」が「できるようになる」という経験は、子どもの自信を育むことにもつながります。また、友達と一緒にハンドベルなどを演奏するプログラムでは、人と協力することの大切さや楽しさを学ぶきっかけを作ります。子どもの音楽療法に携わりたい場合には、小児病院、発達障がい児支援センター、児童デイサービス、特別支援学校などが就職先となります。

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