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歯科医師として働くためには、歯科医師免許が必須。歯科医師国家試験は筆記試験のみで、年1回1月下旬から2月上旬に2日間にわたって実施されます。厚生労働省と文部科学省の方針として、供給過剰傾向の歯科医師数を減らすために歯科医師国家試験の合格基準が引き上げられており、以前は80%近くあった合格率は、2023年度には66.1%にまで低下しました。また、新卒者に比べて既卒者の合格率は下がる傾向にあり、2023年度の既卒者の合格率は39.8%とさらに落ち込んでいます(新卒者の合格率は81.5%)。合格率は今後も低下すると言われており、受験回数制限の必要性も議論されています。在学中にしっかり学び、新卒時に合格することが歯科医師の近道と言えそうです。
歯科医師国家試験
≪試験日・試験地・受験資格≫
試験日/1月下旬から2月上旬に年1回、2日間にわたって実施
試験地/北海道、宮城県、東京都、新潟県、愛知県、大阪府、広島県、福岡県
受験資格/大学の歯学部もしくは歯科大学を卒業した者(卒業見込みを含む)など
≪試験内容の概要≫
必修問題、一般問題、臨床実地問題が出題され、必修問題が80問、一般問題が180問、臨床実地問題が100問、マークシート方式で出題総数は360題。
◇合格率/全体:66.1%、新卒者:81.5%、既卒者:39.8%(2023年度、第117回)
専門医・認定医制度
歯科医師免許の交付を受けた後、数年の臨床研修、論文や研究発表、症例提示、講義受講等の基準を満たし、試験に合格することで専門医資格を取ることができます。専門医資格は、厚生労働省から広告可能とされている、口腔外科専門医、歯周病専門医、小児歯科専門医、歯科麻酔専門医、歯科放射線専門医のほか、さまざまあります。歯科医師過剰と言われる現代では、特定の疾患や症例に対して知識を深め、技術を修得して「○○専門医」「○○認定医」として看板を掲げることは、歯科医師として生き残っていくうえでも大切なことの一つであることは間違いありません。
歯科医師免許に付与される資格
歯科医師免許を取ると、以下の資格が自動的に付与されます。
・食品衛生管理者/施設における製造もしくは加工の段階で衛生上の考慮を必要とする食品や添加物などにおいて衛生管理を行う者
・衛生検査技師/病院などの医療機関などにおいて種々の検査を行う技術者
・衛生管理者/労働環境の衛生的改善と疾病の予防処置等を担当し、事業場の衛生全般の管理をする者
また、以下の資格の受験資格、または試験の一部免除が与えられます。
臨床検査技師・労働衛生コンサルタント・介護支援専門員 ほか
『第117回歯科医師国家試験の合格発表について』(厚生労働省)
https://www.mhlw.go.jp/content/10803000/001226799.pdf
『歯科専門医とは』(日本歯科専門医療機構)
https://jdsb.or.jp/about_specialist.html
『歯科医師とは』(日本医師会)
https://www.jda.or.jp/dentist/about/index_1.html
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