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2022年12月31日現在、全国の届け出歯科医師数は10万5267人で、そのうちの96.8%にあたる10万1919人が医療施設の従事者です。このことから、歯科医師の代表的な勤務先は、医療施設であることがわかります。医療施設の種別にみると、診療所がおよそ86%と圧倒的に多く、次いで大学附属病院が8%となりますが、29歳以下を見てみると5963人のうち2615人が診療所、2954人が大学附属病院と、診療所と大学附属病院がほぼ同数となっています。医療施設以外では、教育・研究機関、行政機関等がありますが、決して多くはありません。ニュース等で、歯科医師過剰が報道されることもありますが、求人は常にある状態のため、就職先がみつからないということはほとんどないと言えそうです。
病院
病院には、医育機関附属の病院と、附属ではない病院の2種類がありますが、歯科医師が病院で働く場合、そのほとんどは医育機関附属、すなわち大学附属病院となります。歯科医師になるためには、大学の歯学部もしくは歯科大学を卒業して国家試験に合格後、1年以上の臨床研修が必須となります。臨床研修の多くが大学附属病院で行われるため、そのまま数年間勤務するケースが多くあるようです。大学附属病院では、口腔がんなど一般の歯科医師では治療が難しい高度な治療を行うほか、摂食や食べる・飲み込む機能の障害、言語障害がある患者の機能維持・回復を目指す口腔リハビリテーションなど、一般診療から口腔外科治療まで幅広く経験を積むことができます。日々進化する歯科治療を現場でじかに感じながら、高度な治療に携わっていきたいと考える人に向いている就職先と言えるでしょう。
診療所
診療所とは一般的な歯科医院を指し、ここに勤務医として就職します。歯科医院数が増え、競争が激化する近年では、小児歯科、矯正歯科、審美歯科など、専門とする歯科治療を掲げている歯科医院が多くあります。歯科医師になってすぐは、一般的な歯科治療を中心に多くの症例を積むことが必要ですが、将来何を専門にしていきたいのかを考えたうえで、勤務する歯科医院を選ぶといいでしょう。また、院長の近くで仕事をすることで、独立に必要な経営力などを学べるチャンスも多くあると言えそうです。
教育・研究機関、一般企業
歯科医師になるためには、大学の歯学部もしくは歯科大学を卒業し、歯科医師国家試験に合格しなければなりませんが、その学生たちを教えるのも多くは歯科医師です。また、大学の歯学部もしくは歯科大学では歯科医師が、新しい歯科治療法、治療材料、病気の解明などの研究をしています。数は多くはありませんが、一般企業に就職する歯科医師もいます。例えば、歯科医院で使用される機器を開発製造しているメーカーや、製薬会社などでは、歯科医師の活躍の場があるでしょう。
役所
2022年の厚生労働省の統計では、300人以上の歯科医師が役所で働いています。これは、国が目標としている、「3歳児で虫歯がない者の割合が80%以上である都道府県の増加」「12 歳児の一人平均虫歯数が1.0 歯未満である都道府県の増加」などを達成するため、保険医療行政に携わり、地域住民の口の健康の維持と増進に取り組んでいます。
開業医になる
経験を積んだ歯科医師の多くは、開業医となります。開業をし、顧客が多くつけばかなりの年収となりますが、歯科医院の競争は激化しており、経営が厳しいところも数多くある状況です。開業医となり、安定的に収入を得るためには、治療の腕を磨くのはもちろん、矯正歯科やインプラントなど、自由に料金を設定できる保険診療外の治療法を取り入れることが必要となってきます。
『令和4(2022)年医師・歯科医師・薬剤師統計の概況』(厚生労働省)
https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/ishi/22/dl/R04_1gaikyo.pdf
『背景 1 目標項目の評価状況』(厚生労働省)
https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/000952251.pdf
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