臨床検査技師の必要な試験と資格は？【スタディサプリ進路】

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臨床検査技師は国家資格なので、臨床検査技師国家試験に合格する必要があります。試験は、臨床検査技師等に関する法律に基づいて、年に1回、例年2月、日本各地の指定された試験場で実施されます。（出典：厚生労働省「臨床検査技師国家試験の施行」、「臨床検査技師国家試験の合格発表について」）

臨床検査技師国家試験とは？

臨床検査技師国家試験は、臨床検査技師としての資格を取得するための国家試験で、これに合格しなければ臨床検査技師として働くことができません。臨床検査技師国家試験は毎年2月に開催されており、令和6年（2024年）の試験期日は2月14日で、会場は北海道、宮城県、東京都、愛知県、大阪府、広島県、香川県、福岡県および沖縄県でした。

臨床検査技師国家試験の受験資格は？

臨床検査技師師国家試験の受験資格を得ることができるのは、文部科学大臣指定の学校（4年制大学、3年制短期大学）、もしくは都道府県知事指定の臨床検査技師養成所である3年制専門学校（夜間は4年制）です。加えて、大学で生理検査学や臨地実習などの厚生労働大臣が告示で定める科目を修めた人、医学部・歯学部を卒業した人も受験資格を得ることができます。

臨床検査技師国家試験の試験内容は？

試験は、臨床検査総論、臨床検査医学総論、臨床生理学、臨床化学、病理組織細胞学、臨床血液学、臨床微生物学、臨床免疫学、公衆衛生学、医用工学概論の10科目で構成されます。5つの選択肢から一つ、あるいは複数の正解を選ぶマークシート方式で、合計200点満点（1問1点）です。合格の基準は、総得点が120点以上であることと定められています。合格者は例年3月下旬に発表されています。

臨床検査技師国家試験の合格率は？

令和6年（2024年）に実施された臨床検査技師国家試験は受験者数4,946人に対して、合格者数は3,800人、合格率は76.8%でした。各種医療職の国家試験合格率を見ると、医師は92.4％、看護師は87.2%、診療放射線技師は79.5%、理学療法士は89.2%、作業療法士は84.1％、臨床工学技士は78.6％であったため臨床検査技師国家試験の難易度はやや難しい印象を受けます。ただし、新卒者の臨床検査技師国家試験合格率は88.0%であることから、学生時代にきちんと対策を行えば合格率は高いといえます。

臨床検査技師のスキルを生かせる資格

臨床検査技師の高度な知識やスキルを生かせる資格が多くあります。臨床検査技師としてさらなる活躍を目指したいと考えている人には、業務に役立つ資格を取得することをおすすめします。

○細胞検査士
細胞検査士は、正常な細胞の中からがん細胞をみつけ出す細胞検査を行う、日本臨床細胞学会による認定資格です。細胞検査とは、子宮頸管や痰、尿、腹水などに混じった細胞を染色し、顕微鏡を用いて、がん細胞か否かを調べる検査です。この資格は、日本臨床細胞学会からの認定校であれば在学中に受験資格を得ることができ、臨床検査技師の国家試験より前に受験することが可能です。

○超音波検査士
一般的に「エコー」と呼ばれる超音波検査に関する認定資格で、日本超音波医学会による認定資格です。超音波検査士は、体表臓器、循環器、消化器、泌尿器、産婦人科、健診、血管の７種類の領域に分かれ、領域別に試験を行います。しかし、臨床経験が必要なため、就職して一定期間の超音波検査を行ってから受験資格を得ます。

○臨床検査技師に関する認定資格制度は多数
日本臨床検査同学院による認定として、一級臨床検査士・二級臨床検査士があり、微生物学、病理学、臨床化学、血液学、免疫血清学など分野ごとに実技試験が行われます。特に一級臨床検査士は合格者が少なく、臨床検査のスペシャリストとして活躍しています。また、緊急時に患者の生命に危険が迫った状況で検査を行うことができる緊急臨床検査士もあります。
日本輸血・細胞治療学会からは、輸血に関する正しい知識と的確な輸血検査により、輸血の安全性の向上に寄与する技師を認定輸血検査技師として認定する制度。認定臨床微生物検査技師制度協議会では、臨床微生物検査と感染症検査に関する高い知識と技術をもつことを認定する制度として認定臨床微生物検査技師の資格制度を設けています。ほかにも専門領域別に各種団体からの認定資格が複数あります。また、臨床検査技師の国家試験受験資格を得れば、アメリカの臨床検査技師認定を行う団体が発行する国際認定の受験資格を得ることも可能で、実際にアメリカで働いている人もいます。

2024年9月更新

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