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救急救命士の受験資格を得るためには、文部科学大臣指定の大学か厚生労働大臣指定の救急救命士養成校で2年以上学ぶことが必要とされています。ただし、幅広い医療の専門知識や実践的なトレーニングが必要な仕事なので専門学校や短大でも3年制の学科・コースを設けているところが多くあります。また、大学なら学ぶ期間は4年。早く資格を取得して就職したいのか、学生のうちに幅広い知識と豊富な実習経験を重ねておきたいのかが学校選びの際には大きなポイントとなります。
救急救命士養成校とは
救急救命士国家試験の受験資格の1つに救急救命士養成校で定められた単位を習得することがあり、これは救急救命士法で義務付けられています。つまり救急救命士になるために必要な医療知識、技術、体力などを十分に身につけたうえで救急救命士国家試験に臨む、という登竜門的な役割を担っているのです。
救急救命士養成校は主に専門学校などが指定されており、近年では大学に救急救命士養成コースが開設されるケースも珍しくありません。
大学で学ぶ意味
救急救命士は資格取得後、ほとんどが消防士採用試験を受けて消防士になりますので、大学卒ですとその際に昇給しやすくなるメリットもあります。公務員の場合、最終学歴によって給与が違います。また、仮に消防士にならなくても、大学卒のほうがつぶしがききやすいというメリットもあります。
専門学校では
救急救命士養成の専門学校は全国に点在しており、そこでも救急救命士国家試験の受験資格を得ることができます。大学と比較して入学しやすく、大学より短い年数で卒業できるため、一日でも早く働きたいという人は、専門学校を選択するとよいでしょう。ただし、2年の間でかなりのことを勉強するため、学校生活は忙しいものになるでしょう。
勉強する内容は
救急救命士養成校で学習する内容は、厚生労働省が指定しており、どんな学校にいっても、同じ科目・範囲を履修することになります。
例えば、基礎分野(科学的思考の基盤、人間と人間生活)、専門基礎分野(人体の構造と機能、疾患の成り立ちと回復の過程、健康と社会保障)、専門分野(救急医学概論、救急症候学・病態生理学、疾病救急医学、外傷救急医学、環境障害学・急性中毒学)を学び、さらに臨地実習 (シミュレーション、臨床実習、救急用自動車同乗実習など)を行います。
また、消防士に必要な体力をつけるためのトレーニング、スポーツ実習などが設けられている場合もあります。
国家試験の対策
養成校では国家試験の対策も行っています。過去問はもちろん、予想問題を講師が作成して、本番さながらの受験対策を行うところもあります。こうしたことから救急救命士国家試験の合格率は例年8割以上とかなり高く、養成校でしっかり学習していれば、比較的通りやすい国家試験であるといわれています。
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