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手話通訳士の仕事内容

手話通訳士の仕事内容

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手話という言語を用いて、聴覚障がい者と、聞こえづらさのない人とのコミュニケーションが円滑に進むようにサポートをします。手話とは、独立した一つの言語であり、手振りや顔の表情、口の動きなどによって表現する伝え方の手段です。
手話通訳士は、日常会話をはじめ、講演、交渉、手続きなど、あらゆるシーンで手話通訳を行い、聴覚障がい者のコミュニケーションを支えます。医師との会話、銀行との契約など、場合によっては人権やプライバシーに大きくかかわるような重要な場面での手話通訳も行うため、その責任は非常に大きなものです。
「聞こえない」ことによって聴覚障がい者に不利益が起こらないように、また聴覚障がい者が主体的に社会参加できるように、あらゆる場面で手話通訳を行ってサポートしていくことが手話通訳士の仕事です。

手話を使って通訳をする

手話通訳士は、聴覚障がい者が使う手話を音声言語にして聞こえづらさのない人に伝え、聞こえづらさのない人の音声言語を手話に変えて聴覚障がい者に伝えていきます。
聴覚障がいのある人が聞こえづらさのない人と1対1で話す際に手話と音声言語を使って通訳をすることもあれば、講演会などでは舞台に立つ人が話す音声言語を手話に変えて聴覚障がい者に伝えるなど、通訳するシチュエーションはさまざまです。
通常、講演会など長時間にわたって手話通訳を行う場合は、2~3人で交代しながら行います。また、電話とテレビ電話を使って遠隔地から手話通訳する仕事もあります。手話通訳するうえでは、相手の伝えたいことを的確にとらえ、正しく伝えることが重要です。

臨機応変な対応でコミュニケーションを円滑にする

聴覚障がいのある人の生活や考え方は人によってさまざまです。それらを理解することはもちろん、福祉に関する知識ももったうえで、会話が円滑に進むように配慮することが求められます。例えば、複数人で意見交換をする場の手話通訳をする際、聴覚障がい者に「今は発言できる雰囲気です」とその場の状況を伝えることで、聴覚障がいのある人が意見交換に参加しやすくなるようにサポートすることもあります。
聴覚障がいのある人のなかには、「手話通訳士さんは、『参加の場』を提供してくれる存在です。手話通訳してもらうことでその場の雰囲気に馴染むことができ、無理せず自分を出すことができます」と話す人もいます。常にその人のニーズに合った手話通訳を心がける必要があるのです。
そのほか、コミュニケーションをとっている当事者それぞれの理解度にも注意を払い、必要に応じて相手にもっと具体的な説明を促すこともします。聴覚障がいのある人にとっても、聞こえづらさのない人にとっても、手話を使って通訳・仲介をしてくれる手話通訳士は大切な存在です。

通訳する場面は多岐にわたる

医療・福祉・教育・司法など、あらゆる領域で手話通訳をします。日常会話をはじめ、大学の講義、病院での医師の説明、企業との交渉、冠婚葬祭、さらには、聴覚障がい者が参加する国際会議のような学術的な場など、手話通訳士が活躍する場面は多岐にわたります。
近年では、舞台やイベントに手話通訳をつける機会も増えているようです。また、最近では企業などが社員に向けて行う手話研修などの講師として、人に手話を教えるという仕事もあります。基本的には、手話通訳士の資格をもたなくても手話通訳をすることは可能です。しかし、選挙における政見放送や裁判などは専門性が高く、手話通訳士の資格が必須となります。

事前準備が重要

円滑なコミュニケーションをサポートするためには、事前準備も大事になります。例えば、企業の講演会を手話通訳する場合、講演内容や専門用語などをしっかり頭に入れておかないと当日スムーズな手話通訳をすることができません。事前に資料などを入手して勉強をしたり、講師と打ち合せをしたりして正確な通訳を心がけます。

2024年9月更新

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