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僧侶の持ち物を見せて!

僧侶の持ち物を見せて!

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普段、僧侶はどのようなものを持ち歩いているのでしょうか。数珠やお経の本、木魚などが入っているのでしょうか。気になる僧侶のカバンの中身を見せてもらったところ、ある僧侶は告別式などの儀式用と個人活動用の2種類のカバンを使い分けて活躍していました。

儀式(通夜、葬式)用のカバン

儀式(通夜、葬式)用のカバン

僧侶のカバンの中身は本当にシンプルで、お通夜やお葬式を行うときに僧侶として必要なものだけが入っています。おりん、ろうそく、お線香などは葬祭場に一式用意されていますし、仏壇のあるご自宅には普段から使っているものがあるので、持って行きません(ご自宅で葬儀を行う場合で、仏壇がない場合は持って行くこともあります)。
ちなみに、木魚は大勢の僧侶が同時にお経をあげる際、テンポを合せるために使うものなので、僧侶が一人でお経をあげる場合にはあまり使いません。

・素絹(そけん)
…袈裟(けさ)ともいいます。自身は35歳の『僧都(そうず)』という階級なので、萌黄玉虫色(もえぎたまむしいろ)の素絹を身につけます。

・輪袈裟(わげさ)
…道服という黒い衣を着る際に首にかけるもので、輪のようにつながっています。

・五条(ごじょう)
…僧階によって色が決められていて、僧都は紫色を身につけます。

・中啓(ちゅうけい)
…見た目は少し開いた扇子のような形をしています。折り畳んでありますが、上側が「中ば(半ば)啓く(ひらく)」という形状のため、「中啓」といいます。

・数珠(じゅず)
…宗派によって長さや使っている材料が違います。

・教本2冊
…画像には写っていませんが、お経をあげるための教本は2冊持ち歩きます。

イベント主催者としてのカバン

イベント主催者としてのカバン

ある僧侶は時間のある時に自身が主催しているイベントのプレゼン活動を行っています。その名を『寺社フェス向源(こうげん)』といい、2011年から年に一度、ボランティアの人たちと開催しています。さらに、ディスクジョッキー(DJ)という顔も持つ僧侶としてのもう一つのカバンの中身について説明しましょう。

・パソコン、電源コードやコネクタ類
…『寺社フェス向源』のプレゼンに必要なので、必ず持ち歩きます。向源の成り立ちやこれまでに開催してきたフェスの内容を動画にしたものを流して、見てもらいます。必要なコードやコネクタ類も持ち歩きます。

・『寺社フェス向源』の資料、パンフレット類、グッズなど
…プレゼンの時に配ったり、ボランティアの人に説明したりする時に使う資料です。グッズもつくって販売しているので、見本として持参します。

・ヘッドホン
…もう一つの顔として渋谷や六本木のクラブ、ホテルのラウンジなどでDJを行っているので、その際に使う必需品です。集中したい時はヘッドホンで音楽を聴きます。冬は寒いので、イヤーマフ代わりにもなるので便利ですが、夏は暑いのでイヤホンを使います。この間の年末年始には、中米のグァテマラ(アティトラン湖)で欧米人が集まるフェスへ出かけました。マヤの先住民族の宗教儀式やシャーマニズムも体験できるイベントで、美しい景色の中でヨガや瞑想、読経を行い、みんなで楽しく過ごすリトリート(合宿)です。そこで、僧侶としてお経を読み、DJを行いました。

・ノート
…なんでもメモ用です。気付いたこと、忘れてはいけないことをメモしておきます。

取材協力先 友光 雅臣

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