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大学教員の楽しいことと大変なこと

大学教員の楽しいことと大変なこと

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大学教員として働くなかで、一番うれしいと感じるのは、学生が思いもよらない答案を提出してきたときだとある大学教員は話します。一方で、やる気のない学生がいても放置することなく真摯に向き合わなければならない大変さもあります。詳しく見ていきましょう。

自分の教えに対し、学生がどのような解釈をするのかを見るのが楽しい

自分の教えに対し、学生がどのような解釈をするのかを見るのが楽しい

大学教員として楽しいことは、自分が講義やゼミで伝えたことについて、学生たちがこちらの想像を超えた解釈をし、思いもよらないような回答やレポートを提出してくるのを見ることです。例えば、この小説についてあなたの考えをまとめ、レポートにしてください、と指示を出すと、多くの場合はその作品の簡単な紹介をして、自分なりの解釈をまとめて、そのあとに自分の考えを述べる…という学生が多いものです。ですが、たまにその小説をコミカライズしてしまう学生とか、作品から得たインスピレーションでスピンオフ的な短編小説を書き始めてしまうとか、想像を超えるようなことをしてくる学生がいます。そんなアウトプットを見て、自分の講義を受講してこんな発想が生まれたんだ! と驚くことも多く、私自身も勉強になります。
学生への指導は基本的に「提案型」にしています。「その解釈は間違っている!」とバッサリ切るのではなく「あなたはこう解釈したのよね? だとしたら、この方法よりもこういう伝え方が良いと思うけどどうかな?」というような感じで、学生と対話することを大切にしています。特に私が専門にしている文学は正解がない分野でもありますので、解釈や感じ方を完全に否定することはありません。7割ほめて、3割否定するくらいのバランスです。
さらに、卒業生の活躍を見るのが生きがいでもあります。文学を学んだ生徒が卒業し、出版業界で活躍するようになって「先生に仕事を依頼する立場になれたよ」と連絡をしてきてくれるのが今は最高にうれしいですね。

やる気のない学生さんにも忍耐力で真摯に向き合う大変さ

一方で、やはり教育ですから大変なこともあります。大学にはやる気のない学生さんも一定数います。能力が低いわけではないのに、自分のポテンシャルの6~7割の力しか出そうとしないような学生さんには、やる気を出してあげたいと思い奮闘します。
やはり、大学教員が学生をやる気にできるかどうかは、努力次第だと思います。すぐには結果が出るものではありませんが、忍耐強く学生と接しています。もしも「どうせやる気がないのだから何を言っても無駄だ」とアプローチすることを止めてしまうと、学生本人も自分が見捨てられてしまったのが分かるんです。「ちゃんとあなたのことを見ているよ」というメッセージはできる限り伝えるようにしています。以前、やる気がなさそうに見えていた学生から、卒業式の日に「実は先生の授業が一番おもしろかった」と言われたことがあり、私の熱意が伝わっていたことが分かってすごくうれしかったですね。

取材協力

トミヤマユキコ

ライター/大学講師。早稲田大学法学部、同大大学院文学研究科を経て大学講師に。少女マンガ研究を中心としたサブカルチャー関連講義を担当している。ライターとしては『小説すばる』『yomyom』『エル・グルメ』などで日本の文学・マンガ・フードカルチャーに関する連載を持つ。著書に『夫婦ってなんだ?』『40歳までにオシャレになりたい!』『大学1年生の歩き方』など。

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