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臨床心理士が仕事をするときの心がけ

臨床心理士が仕事をするときの心がけ

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臨床心理士が仕事をするときはどのようなことを心がけているのでしょうか。クライアントという相手があってこその仕事であり、そのクライアントとの相性はとても大切です。ある臨床心理士は、主役は常にクライアントでなければならないと話しました。それはいったいどういうことなのでしょうか。

相手の気持ちを主体にすること

臨床心理士がカウンセリングをするときは必ず、相手であるクライアントが主役です。その人の気持ちが主体になるように心がけます。相手の話をじっくり聞きますが、アドバイスはしません。言い過ぎると相手を傷つけることがあるからです。相手のことを理解せずに先に意見を言うこと、それこそがアドバイスです。
 ところが、2018年9月に新設される公認心理師の仕事の中に『助言』が含まれています。これはどのような意味なのか、これまでの臨床心理士の業務と何が変わるのか、また、公認心理師の質がどのようなものになるか、などについては、はっきりとわからないのが実状です。臨床心理士はこれまで、クライアントが気づいていくように補助していくことが仕事でしたが、そういうことではなくなるのかもしれません。アセスメントするには、ある程度方向性が必要で、そこをうまく伝えていくという意味では、『助言』は違うはずですが、それもありえることになる可能性があります。あまりにもその人に合わない『助言』をすることや、違うタイミングで『助言』をすることはよくありません。人によっては傷ついてしまうからです。しかし、クライアントが「傷つきました」と臨床心理士に面と向かって言うことはないと言えるでしょう。
 だからこそ、臨床心理士が役に立っていることを、自分でどのくらいイメージしているかが大事です。実はおせっかいをしているのに役立っていると思い込んでいる自己満足だけの臨床心理士は迷惑でしかありません。そうならないように、自分がどこまで気づいていけるか、自分をどれぐらい評価できるかにかかっています。

芸術家と似ているところがある

ある臨床心理士は、自分で自分をどのくらい評価できるのか、という指標をいつももっています。常に自分で納得しているかどうかを考える職業として、画家などの芸術家と共通点があると考えています。
 絵は誰でも描くことができます。画家の場合、自分で納得できる絵を描くことを常に自分に課しているはずです。人は好き嫌いの評価がありますが、芸術家はそんなことに振り回されずに自分の作品を仕上げていきます。作品には一定の水準があり、当然、基礎技術がなくてはできません。そして、いい作品ができるとうれしいはずです。
臨床心理士も、自分をどの程度評価できるのかを常に考え、一定の資格とある程度の経験をもってクライアントの心のアセスメントに取り組みます。治療に成果がでると自分のなかだけでひそかによろこびます。そんなところが、芸術家と似ていると思っているそうです。

取材協力先 松田 正子

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