• スタディサプリ 進路(大学・専門学校)
  • 仕事・資格を調べる
  • メイク・ネイル・エステ
  • ネイリスト
  • 歴史を知ろう
ネイリストの歴史を知ろう

ネイリストの歴史を知ろう

全国のオススメの学校

ネイリストは現在に至るまでにどのような歴史をたどって来たのでしょうか。かつて全盛だったマニキュアは今やジェルネイルに代表されるような、樹脂を紫外線で固めるものが主流です。なぜジェルネイルに人気が集まるのでしょうか。その理由も含めて説明します。

ネイルはアメリカの自動車塗装技術から進化した

ネイルは大昔、赤い木の実をすりつぶして爪に塗っていたことなどから始まったと言われています。古代エジプトでは、色がついたミイラの爪を分析したところ、植物性染料のヘナを使っていたことがわかっています。位の高い人ほど、濃い色をつけていたと言われ、ネイルが階級を示す印でもありました。
現在使われているマニキュア(英語ではネイルカラーやネイルポリッシュと言う)ができたのは、アメリカです。その元は自動車の傷を隠したりするために使っていた塗装剤でした。当時、アメリカでは自動車産業が盛んで大量に車が生産されていました。そこで使われていた速乾性の高い塗装剤がファッションの世界でネイルに進化していったのです。
当初のネイルはおしゃれなものでしたが、一般的に広く浸透していくと、キャリアウーマンにとっては華美なものというより、身だしなみの一つとなります。日本よりもはるかに先進的だったアメリカでは、手先、足先を美しくすることはビジネスマンにとってはたしなみだったのです。街中にはネイルサロンがあふれ、どこも繁盛しました。ランチタイムや休憩時間に違う色のネイルを塗ってオフィスにさっそうと戻る人や、毎週違う色のネイルを塗り直す人も多く、いつしかネイルは美容院ヘアケアに行くのと同じような認識で、普通におしゃれをする感覚になっていったようです。

日本ではネイルアートが注目されジェルネイルの時代へ

日本では1985年に日本ネイリスト協会が設立されました。検定試験が始まり、民間の資格ができます。ネイルサロンもオープンしましたが、ネイルはまだ庶民にとっては特別な存在で、どちらかと言うとあまり好ましく思われていなかった時代でした。
そこに、1988年のソウルオリンピックが開かれ、フローレンス・ジョイナー選手が華々しく登場します。彼女が注目を浴びたのは、短距離走での記録だけではなく、鮮やかな色彩と芸術的な装飾を長い爪に施したネイルアートでした。そこから、日本でも徐々にネイルへの認識が増え、人気も高まっていきます。
1990年代には芸能人や若者の間でネイルアートが流行り、一気に日本での人気が加速。ネイルサロンが増えて、一大ブームとなっていきました。スカルプチュアという付け爪の技術も生み出され、日本人のネイリストが世界大会で優勝したことも大きな追い風になったようです。
現在の主流であるジェルネイルは当初「カルジェル(ブランド名)」から始まりました。南アフリカ原産のジェル素材を紫外線に当てると硬化するしくみで、同じしくみの商材は歯科医で型を取る際などに使われています。2000年代に「カルジェル」や「バイオジェル(ブランド名)」が日本に上陸すると、もの良さやその扱いの簡単さにジェルネイルとして大ブレイクしました。すると、当初は海外から輸入していた商材を国内で生産する企業が増え、徐々に日本産の商材がサロンに浸透していきます。商材の仕入れコストが下がり、施術メニューの単価を安く提供することができるようになったため、現在はさまざまな日本ブランドの商材を使ったジェルネイルが人気の中心になっています。

取材協力

高橋果内子

美容家/コラムニスト OL生活を経て30歳で美容業界に転身。過去のモデル経験、多数の美容資格取得の経験から幅広いジャンルの美容情報に精通。 現在は、美容コーディネーターとして活動しウェブメディアにて多数連載を持つ。 一般社団法人 地域復興美と笑顔を繋ぐ会の代表も務め、美容家仲間たちと美にまつわる活動を通じてボランティア活動も行っている。

ネイリストを目指せる学校を探すならスタディサプリ進路
RECRUIT