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授業料が安い航空大学校を目指すなら、短大・専門学校を卒業するか、大学で2年以上学ぶことが必要です。どの学科からでも応募できますが、航空大学校進学を想定したカリキュラムを用意している専門学校もあります。また、事業用操縦士の資格が取得できる大学・専門学校の操縦科などに進学するのも一つの選択肢です。2年で資格が取れる専門学校もありますし、アメリカに留学して訓練するプログラムなどが設けられている4年制大学もあります。
航空大学校へ入学する
エアラインパイロット養成機関の代表が、独立行政法人「航空大学校」です。キャンパスは宮崎空港、帯広空港、仙台空港に隣接しており、それぞれの場所で異なる教育が実施されます。平成29年度の募集人員は、飛行機操縦科72名以内。平成30年からは108人に増える予定です。
出願資格は身長158cm以上、「4年制大学に2年以上在学し、全修得単位数が62単位以上の者」「短大または高専を卒業した者」「専修学校を卒業し、専門士または高度専門士の称号を付与された者」。また入学年の4月に「25歳未満」という年齢制限もあります。
試験は第一次試験~第三次試験の3段階で実施され、それぞれを合格した人のみ次の試験に臨めます。卒業時には、「事業用操縦士(陸上単発・陸上多発)」と「計器飛行証明」の資格が取得可能。入学料は28万2000円、授業料年額は80万4000円、これに施設設備費などが加わり、学費は年間134万円~140万円程度と安く抑えられています。
期待される大学の養成課程
航空業界でパイロット不足が課題となるなか、私立大学のパイロット養成コースへの志望者が増えています。私大のパイロット養成コースは2006年に東海大が国内で初めて創設。現在、東海大学、桜美林大学、法政大学、崇城大学、千葉科学大学、神奈川工科大学、第一工業大学、日本体育大学などで設置されています。
ちなみに国土交通省の統計によると、2009~2013年度の東海大、法政大、桜美林大の養成コースの卒業生は計261人。うち82%の213人がパイロットとして就職しました。どの大学も学費に加え、フライト訓練の費用がかかる分、概算で1600万円~2600万円と高額です。航空各社などは国土交通省と連携し、パイロットを目指す学生向けの奨学金制度を2016年中に新設する予定です。格安航空会社(LCC)の就航増などを背景にパイロット不足が深刻になっています。国土交通省では私立大をパイロット養成の柱の一つに位置づけています。
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