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編集者の仕事内容

編集者の仕事内容

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書籍や雑誌に掲載する原稿の発案・企画から出版までを、企画の責任者として統括するのが本作りにおける編集者の役割です。
世間のニーズやトレンドも参考にしながらどんな内容が読者に受けるのかを考えてアイデアを出し、編集会議で企画が通ったら、取材・執筆を作家やライターに、撮影をカメラマンに、ページデザインや装丁をデザイナーに…と制作スタッフに仕事を発注し、印刷の締め切りに間に合うよう全体をコントロールします。
自分が手を動かすクリエイターというよりは、原稿の方向性の決定やさまざまな調整業務を行うディレクター的な立場を担うので、本ができあがるまでのすべての工程にかかわることができるダイナミックさが魅力の仕事です。

編集者の仕事は、担当する書籍や雑誌の種類によって大きく異なります。
例えば書籍の場合は、雑誌に連載されていた内容を単行本にまとめて出版するケースや、作家と一緒にゼロから企画を考えて書き下ろし小説やエッセイなどを出版するケースなどがあります。
雑誌の場合は月刊誌や週刊誌など発行サイクルによって仕事のスピード感は変わりますし、ジャンルやターゲットによって企画やかかわるスタッフも変わってきます。
ただし、どの媒体を担当するにせよ、出版という共通のゴールに向かって本ができあがるのに必要な工程を管理し、かかわるスタッフを導く“指揮者”のような存在であることに変わりはありません。

1) 発案・企画

世間の興味・関心を引くような企画を考え、企画書を作ります。編集部で行われる「編集会議」「企画会議」では、編集者がそれぞれ複数の企画をもち寄り、発表します。
どの企画が書籍化や雑誌の掲載にふさわしいかを話し合い、最終的には最高責任者である編集長が採用・不採用を決定します。

2)予算計画

みごと、編集会議で自分のアイデアが採用されたら、その企画を実現するための具体的な段取りを考えます。
まずは予算計画です。その企画に使える予算はすでに決まっていることが多く、その範囲内で、作家やライターの原稿料、カメラマンの撮影料、モデルのモデル料、デザイナーのデザイン料、イラストレーターのイラスト料、印刷料などをやりくりしなくてはなりません。
どこにどれだけお金をかけるのかによって、本の方向性やできばえが変わってくるため、バランスを考えるのは非常に大切な作業になります。

3)スケジュール立案

書籍や雑誌は発売日が決まっており、それに合わせて原稿の入稿日(最終形の原稿データを印刷会社に渡す日)も決められています。
編集者は入稿日=締め切りに間に合うよう、逆算してすべての工程のスケジュールを組まなくてはなりません。本や記事作りには編集者だけでなく多くのスタッフがかかわるため、自分の都合だけでスケジュールを組むことができない難しさがあります。

4)依頼

原稿執筆者、カメラマン、デザイナー、イラストレーターなど、本や原稿を仕上げるために力を貸してもらう人たちに仕事の依頼をします。
原稿執筆はプロの作家や著名人が行う場合のほか、編集プロダクションや制作会社に所属するライターやフリーライターが行うなど、さまざまなパターンがあります。編集者自身が書くこともありますが、ケースとしては少ないでしょう。
「このギャラ、このスケジュールで、この内容の仕事をお願いしたい」と話すことになりますので、仕事の依頼時には交渉力が問われることになります。

5)ロケハン、アポ取り、撮影、取材

企画にもよりますが、本や記事作りの過程では、撮影や取材が発生することがほとんどです。
ファッション雑誌であれば、紹介したい洋服を身につけたモデルの撮影をすることになりますし、グルメ雑誌であれば、紹介するお店への取材と撮影が必要です。
編集者は撮影や取材現場に立ち会い、現場のディレクションを行うのはもちろん、撮影許可の取得、撮影現場の下見(ロケハン)、取材対象者へのアポ取りなどの下準備もこなさなくてはなりません。
取材を断られた場合には、何度かアタックする、新たな取材対象者をみつけるなどの苦労も待っています。

6)原稿確認、修正指示

取材や撮影が終わったら、ホッと一息。原稿執筆者からの文章、カメラマンからの写真データを待ちます。
納品後はすぐに内容を確認し、文章については企画の方向性に合っているかを確認し、「ここは企画趣旨に合っていないから、こう書き直してほしい」「この内容をさらに追加してほしい」などの修正指示を出します。
また、写真についても明るさの調整や修整などの加工をお願いすることがあります。文章と写真がある程度整ったら、デザイナーへ誌面デザインの依頼をします。
どんな雰囲気の誌面にしたいのかを伝えるほか、ラフ(デザインの下書きのようなもの)を書いてざっくりしたイメージを共有する場合もあります。デザイナーと何度もやりとりを重ね、微調整をかけながら誌面を完成形に導いていきます。
また、情報提供者(例えばグルメ雑誌で紹介を許可してくれたお店など)に「この内容で本にしてもいいですか?」と確認作業を行うのも編集者の仕事の1つです。

7)校正・校閲

文章・写真・デザインが整ったら、文章が日本語として正しいか、誤字や脱字がないか、掲載内容が事実と合っているかなどを確認する、校正・校閲作業へ入ります。
間違った情報を読者に発信するのは情報発信のプロとしてあってはならないことであり、媒体の信頼低下にもつながるため、本作りにおいて非常に大切な作業になります。
出版社の中には「校閲」という部署があり、校正・校閲の専門家が原稿に目を通してくれるのですが、企画の責任者として同時に編集者も原稿をチェックします。

8)入稿、ゲラ校閲

校閲からの指摘内容を反映したら、いよいよ原稿も完成間近です。すぐに印刷・製本の工程が待っていますので、急いでデータを業者に入稿(納品)します。
試し刷りされた原稿は「ゲラ」と呼ばれ、色味や文字などの体裁崩れをチェックする「ゲラ校閲」が行われます。

9)印刷・製本

ゲラ校閲をクリアしたら、ついに印刷・製本へ。バラバラだったページがまとまって1冊の本となり、書店などの販売店へと届けられます。そして無事発売日を迎えると、編集者の仕事も完了となります。

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