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ピアニストが仕事をするときの心がけ

ピアニストが仕事をするときの心がけ

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ピアニストはただ楽譜どおりにピアノを弾けばいいというわけではありません。ピアノの演奏で観客を楽しませたり、リラックスさせたりしなければいけません。ではピアニストの方はどのようなことを心がけて演奏しているのでしょうか。現役ピアニストに話を聞きました。

1曲1曲の演奏をていねいに大切に

心がけ「新しいクラシック音楽の楽しみ方」
心がけ「新しいクラシック音楽の楽しみ方」

ピアノを弾くときは常に流れ作業にならないようにして、きちんと作品に向き合うことを心がけています。コンサートの本番が続くと、演奏する曲も20曲、30曲と増えますが、1曲1曲ていねいに演奏するようにしています。コンサートのときは「曲に真摯に向き合おう」「こういう曲があることを知ってほしい」「曲の魅力を知ってほしい」「リラックスしてほしい」など自分なりに課題を思い描いて演奏しています。私のコンサートでは、MCでお話を交えることも多いので、観客に伝えたいことを話すこともあります。

ピアノのレッスンでは生徒が毎回進歩できるように意識

ピアノのレッスンでは、生徒はペースや能力の差がありますが、教える側が限界を決めるべきではないと思っているので「難しいならやらなくてもいい」とは言いません。
新しいことにチャレンジするのが好きではない生徒もいますが、ほんの少しずつでも何か進歩があるように導いてあげようと思っています。
また「レッスンは1週間の練習の成果を先生に聴かせる時間だよ」と言っています。レッスンのあと、1週間ピアノに触らなかったら何も身に付きませんし、次回のレッスンでも前回と同じことを教えなければいけなくなります。できる限り新しい課題を毎回のレッスンで取り入れるようにしているので、完璧にはできなくても「これだけ自分は頑張った!」という自信をもってレッスンに来てほしいと、保護者や生徒本人に伝えています。

ほかの分野とコラボして新しい音楽の楽しみ方を届けたい

以前、恩師に「ピアノが上手に弾けるピアニストはたくさんいるから、その中で自分が何をできるか、何を求められているかを考えなさい」と言われたことがありました。ほかのピアニストと差別化するために、私はほかの分野とうまく協力して新しいアイデアを出していこうと思っています。
具体的には、常に情報のアンテナを張るようにして、クラシック以外の分野とコラボしています。例えば、2019年は横浜が開港160年で、3年に1度の横浜音祭があるので、幕末、明治、大正時代に横浜に西洋文化が入ってきたルーツを探るコンサートを企画しています。演奏家も袴(はかま)を着て演奏するなど、当時の文化を取り入れようと考えています。きっと誰も考えたことないですよね。企画を通じて着物の会社と提携したり、音楽以外の業種の人たちと繋がったりすることができます。着物をきっかけにコンサートに来てくれる方がいるかもしれませんし、演奏を聴きに来てくれた方が着物をレンタルしてくれるなど、音楽と着物の相互作用があるかもしれません。今後も、さまざまな分野でどんどんコラボしていきたいです。

取材協力

伊藤 慧

フェリス女学院大学音楽学部卒業後、数多くの奨学金を授与されシュツットガルト音楽大学、ブレーメン芸術大学にて学ぶ。国内外のコンクールにて入賞多数。これまでにポーランドクラクフ国立室内管弦楽団、神奈川フィル等と協演。サウンドインレーベルより4枚のCDをリリース。

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