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とにかく毎日ピアノの練習が欠かせないピアニスト。学生の時、音楽大学受験前、海外留学中と、その時々でピアノの練習時間は変わってきたようです。実際にどれくらい練習してきたのかが気になるところですよね。現役ピアニストの学生時代の例を見ていきましょう。
とにかく毎日ピアノの練習!
ピアニストになるには、まず教室に通ってピアノを習うことが必須です。ただ、教養として学ぶピアノ教室と、プロのピアニストになるための本格的な教室では、レッスン内容が異なると思います。ピアニストを目指すならば、師事する先生は慎重に選ばなければなりません。私は小学生や中学生の時にほかの習い事もしていたので、ピアノの練習時間は1日2~3時間くらい。夏休みなどの長期休暇中は、必ずコンクールに参加していたので、それよりも多く練習していました。部活も入っていなかったので、受験生になると平日5時間、休日は8~10時間くらいと1日中練習していましたね。ピアノに触れない日はありませんでした。ちなみに留学しているときは、食事と睡眠以外の時間はずっとピアノを弾いていました。音楽だけに集中することができた貴重な期間でしたね。
音楽大学を目指すなら誰に教わりたいかを明確に!
ピアニストを目指すならば、高校卒業後は音楽大学に進む人が多いと思いますが、誰に教わるかが大事です。そのため、どこの大学のどの先生に教えてもらいたいかというのを、高校生のうちにリサーチしておくのも必要ですね。リサーチをすれば「この先生がいるから、この大学にする」「この人の演奏が好きで見てもらいたいから、この大学に進学する」と考えられるようになるので、明確な意思をもって進学先を決められます。具体的な目標がないと、なんとなく音楽を勉強した4年間になってしまうかもしれません。
隙間時間に語学の勉強も!
ピアニストは語学の勉強も必要なので、ピアノの練習と並行して毎日勉強していました。英会話は小学3年生から習い始めて、高校生の時には週3回ほど外国語学院にも通っていましたね。ほかにも、音楽プレーヤーにインターネットラジオで流れていた英語のニュースを録音して電車の中で聞いたり、寝る前の1時間を語学の勉強にあてたりと隙間時間を活用して語学の習得をしていました。
また、私は音楽の道に進むことは小さいころから考えていましたが、高校は音楽高校ではなく、普通科の高校に通っていました。音楽高校に進むことも考えたのですが、普通科に進学したのは音楽以外にも幅広く勉強して成長したかったからです。海外では「日本の政治に関してどう思う?」と聞かれることもあり、高校で勉強した政治経済が自分の意見をきちんと考える土台となっていると思います。また高校時代に第二外国語でドイツ語を履修していたので、早くから英語以外の語学に触れることができて良かったですね。同級生も国内外の第一線で活躍している友人が多いので、職種を越えて興味深い話をたくさん聞くことができ、よい刺激になっています。音楽の道に進む人たちのなかには、私のように普通科の高校に通っていた人もいますよ。
伊藤 慧
フェリス女学院大学音楽学部卒業後、数多くの奨学金を授与されシュツットガルト音楽大学、ブレーメン芸術大学にて学ぶ。国内外のコンクールにて入賞多数。これまでにポーランドクラクフ国立室内管弦楽団、神奈川フィル等と協演。サウンドインレーベルより4枚のCDをリリース。
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