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コピーライターの仕事の軸になるのは、“考える”こと。
広告のコンセプトのアイデアを出し、さらに何十、何百本ものキャッチコピーを書き、“よりよい”を追求し続ける貪欲さが必要となります。また、ひらめきをもたらすためには、考えるヒントをくれるような場所に足を運ぶこと、人に話を聞くこと、自身の感性を育んでくれるような文化に触れることも大切です。
コピーは書き手を映す鏡でもあるので、自分自身に中身が無ければ、人の心を動かすようなコピーは絶対に書けません。さまざまな物事や人に触れながら、学び、発見し、時には指摘も受け、そのすべての経験を人生の糧にしてゆく。好奇心旺盛で、何にでもチャレンジしたいと思えるポジティブな人であれば、自分も楽しみながら人を楽しくさせることができるコピーライターになれるでしょう。
「なぜ?」「どうして?」を突き詰められる
コピーライティングは、「なぜ?」を考えることからスタートします。
たとえば、「○○に人を集めるためのコピー」を考えるとしましょう。その時にまず必要となるのが、「なぜ人が集まらないのか?」の検証です。人を集めるための広告を出すということは、現状、思っているだけの人が集まっていないから。その理由を明らかにできれば、おのずと解決の糸口は見えてくるはずです。また同時に、「競合である△△にはなぜ人が集まるのか?」を考えることも重要です。
コピーライターの役割は、あくまでもクライアントが抱える課題を解決すること。課題解決には深い考察や検証が欠かせません。それが苦にならない人であれば、この仕事を心から楽しむことができるでしょう。
生活者としての視点
人を動かす力のあるコピーとは、普遍性のある言葉とも言い換えることができます。
なぜなら、コピーを届ける先になるのは、オフィスワーカーであったり、主婦であったり、学生であったりと、街中で目にするごく一般的な生活者。その人たちは今、普段の生活で何を大切にしていて、世の中に何を求めているのか。その感覚を掴める人でなければ、多くの人々の共感を呼ぶコピーを生み出すことはできません。
毎日の暮らしの中で感じたり考えたりする、何気ないこと。その“当たり前”に着目できるかどうかが重要になるのです。そのためには、自分自身が生活者としてさまざまな経験をし、実体験を通して自分なりの感想や意見をもてることが大切になってきます。
“聞く”チカラ
普遍性のある言葉とは、ひとりよがりではない言葉のことです。
コピーライティングの上で、自分の意見やオリジナリティーももちろん大事にはなるのですが、あまりそこに固執してしまうと、誰のためのコピーなのかという根本がブレてしまいます。そのためコピーライターは、人の話をしっかり聞くことがとても大切になります。相手が伝えたいことを理解するためにクライアントの話を聞く、よりよいアイデアを求めて仲間のスタッフの意見を聞く、世の中の声に耳を傾ける。人の話から得た情報を整理してまとめ、メッセージをのせて発信する力。それこそがコピーライターに求められるスキルです。
コツコツ努力ができる
ずば抜けたセンスとひらめきの才能で、スマートかつ華やかに仕事をする人。そんな印象をもたれやすいコピーライターですが、決してそうではありません。
広告が世に出るまでにはいくつもの踏むべき過程があり、それをすべてクリアしていくには非常に長い時間と労力がかかります。コピーライティングも1発OKということはまずなく、1本のコピーの陰には何十、何百本ものボツ案があることを忘れてはいけません。困難にぶつかっても投げ出すことなく、地道にコツコツと努力を重ねられる人こそ、コピーライターという仕事に向いていると言えるでしょう。
反応をもらえることが好き
自分が発信したことに、誰かが感想や意見をくれる。そのやりとりが好きな人は、コピーライターに向いています。
いい反応ばかりではなく、時には悪い反応もあるでしょう。どちらも受け入れられる素直さや真摯な姿勢も大切です。
フラットな視点
広告コピーとは、商品やサービスのよさを伝えるもの。
であるからには、まず自分自身がそのよさに気づかなくてはなりません。中には自分の好みでないものもあるかもしれませんが、自分の好き嫌いと、その商品の良し悪しは別物。「絶対にいいところがある」と考えられるポジティブさと、客観的に物事を評価できる視点も必要になるでしょう。また、自分の興味・関心に関わらず、「何でも体験してみる」という積極性があるとなおいいでしょう。
言葉がもつ意味に敏感である
広告はポジティブなメッセージを発信するものではありますが、大前提として「嘘や誇張が無いこと」というルールがあります。そのため、普段よりも慎重に言葉を扱わなくてはなりません。
たとえば、「絶対に病気になりません」や「世界一の○○です」といったコピーなどは要注意です。コピーライターは常に「なぜ?」とともに「本当に?」という目で物事を冷静に見つめなくてはならないのです。
また、不特定多数の人が目にするものである以上、誰かを傷つけたり不幸にしたりするようなコピーもNGです。言葉や人の気持ちに敏感でないと、コピーライターという仕事は務まりません。
人が好き、チームワークが好き
たとえば何か贈り物をする時、その人のことを深く知っていれば、より相手にフィットしたプレゼントを選ぶことができますよね。それと同じで、コピーというメッセージを届けるコピーライターになるには、受け取り手である“人”に興味をもてるかどうかが大事になってきます。
人が好きという人は、自然にそれができるので、コピーライターに適性があると言えます。
また、広告制作にはさまざまな職種のスタッフが関わり、それぞれが専門性を発揮しながら、クライアントの課題を解決するという“ゴール”をともに目指します。コピーライター1人にできることには限界があるので、いい仕事をするには、周囲の力を借りること、意見をもらうことが不可欠です。人と協力しながら1つの目標に向かって走ることができる人も、コピーライターに向いていると言えるでしょう。
タフさ
体力的にも精神的にもタフであること、それはコピーライターをはじめ、広告の仕事に携わるすべての人に求められる資質になります。
広告は多くの人が関わるものになるため、細かなスケジュールが組まれており、スタッフは常に何らかの締め切りに追われることになります。また、複数の案件が同時に動くことや、短期間に集中して仕事を動かすことも日常です。波はありますが、基本的には多忙な日々を過ごすことになるため、ハードスケジュールにも耐えられるだけの体の丈夫さと心の強さは重要です。
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文学部 メディア表現学科
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