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翻訳家

さまざまなジャンルの外国語を日本語で表現して広めるプロ
翻訳家の仕事をひとことで言うと、英語をはじめ、さまざまな言語の文章を日本語に訳すことです。翻訳者ともよばれます。翻訳には大きく分けて3つのジャンルがあります。小説や雑誌、歌詞などの作品を翻訳する「文芸翻訳」、ビジネス用の学術書やマニュアル、契約書など、企業や研究者が利用する文書を翻訳する「実務翻訳」、そして、映画やドラマのセリフやドキュメンタリー番組のコメントなどを翻訳して字幕をつける「映像翻訳」です。これらの仕事に携わるには特別な資格は必要ありませんが、語学力が求められるため、4年制大学の外国語学部や語学に強い大学、または翻訳の専門学校で学ぶ人が多くを占めます。また、英検(R)1級やTOEIC(R)900点以上の高い英語能力は身につけておいたほうが有利になります。仕事をするには翻訳会社に就職するか、翻訳会社に登録してフリーランスとして働くことが多いようです。最近では、ITや金融、環境などに関する専門知識を必要とする翻訳の需要が増加していることもあり、活躍の場は広がると同時に、競争も激しくなることが予想されます。(2024年8月更新)
翻訳家
JTF【ほんやく検定】

翻訳家

実際の翻訳作業さながらの試験問題で自分の翻訳技術のレベルがわかる
翻訳の仕事のシミュレーションとなるような実践的な翻訳の試験。実用レベルと基礎レベルの試験があり、実用レベルは、政経・社会、科学技術、金融・証券、医学・薬学、情報処理、特許の6分野から1分野を選んで解答する。その完成度によって1~3級、または不合格となる。翻訳者には、内容に忠実に訳す能力だけではなく、柔軟性や深い理解力も求められる。個人差はあるものの、合格には3年以上の勉強が必要だろう。
全国のオススメの学校
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今回話をしてくれたのは

PROFILE

一般社団法人日本翻訳協会

1986年設立。JTA公認翻訳専門職資格試験、翻訳専門職資格基礎試験、会員の翻訳専門職資格試験合格支援サポート活動などの事業を世界各地で実施している。翻訳に関する技術や知識を増進することによって翻訳の水準を高め、翻訳家の自立を支援する活動を行っている。

一般社団法人日本翻訳連盟

1981年創立。翻訳にかかわる企業、団体、個人の会員からなる産業翻訳の業界団体。主な活動は、翻訳事業に関する調査、研究、研修会開催、人材育成である。会員は法人会員、個人会員、および賛助会員から成り、2024年時点で法人会員は179社。実践的な実務翻訳技能を測定する「JTFほんやく検定」や翻訳業界イベント「JTF翻訳祭」を実施。

翻訳家の学校の選び方

POINT
翻訳家を目指すには、外国語大学や外国語学部のある大学、語学教育に強い大学のほか、翻訳専門学校や翻訳スクールといった進路があげられます。大学や短大の場合、留学制度があるなら、ぜひ利用したいものです。なぜなら、翻訳するにはその国の文化や歴史までも知っておくべきであり、実際にその国に身を置くことで深く知ることができるのです。

翻訳家に求められる人物は?適性を知る

POINT
相手の国の文化や風習、最新の技術、トレンドなどを理解して適切に発信するのが翻訳家に求められる力です。そのためには、日々更新される情報などを探る知的向上心があること、読み手となる人のことを考えて配慮した翻訳ができることが大切です。また、仕事は基本的にデスクワークのため、集中力や長時間机に向かえる忍耐力なども必要になるでしょう。さらに、疑問点に対して調べる能力もないと適切な翻訳はできません。

翻訳家の必要な試験と資格は?

POINT
翻訳家になるために必須の資格はありませんが、語学力は必要不可欠のため、英検(R)1級などの語学に関する資格は取得したほうがいいでしょう。また、一般社団法人日本翻訳協会や一般社団法人日本翻訳連盟などの専門機関による認定資格もあり、取得すると就職に有利に働く可能性もあります。専門性の高い語学力をアピールできる民間の資格もあるので、自分の知識量を試すためにもそれらの資格に挑戦するのはプラスになります。

翻訳家を目指せる学校の学費(初年度納入金)

POINT
大学・短大
初年度納入金
70万 5460円
 ~ 210万 3500円
学費(初年度納入金)の分布
学部・学科・コース数
専門学校
初年度納入金
86万円
 ~ 157万円
学費(初年度納入金)の分布
学部・学科・コース数
※ 
記載されている金額は、入学した年に支払う学費(初年度納入金)です。また、その学費(初年度納入金)情報はスタディサプリ進路に掲載されている学費(初年度納入金)を元にしております。卒業までの総額は各学校の公式ホームページをご覧ください。
翻訳家の仕事内容

翻訳家の仕事内容

翻訳家には、小説や雑誌、歌詞などの作品を翻訳する「文芸翻訳」、ビジネス用の学術書やマニュアル、契約書など、企業や研究者が利用する文書を翻訳する「実務翻訳」、そして、映画やドラマ、ドキュメンタリー番組などの出演者の言葉を翻訳して字幕をつける「映像翻訳」と、大きく分けて3つのジャンルがあります。3つのジャンルに共通するのは、海外の原文をわかりやすく、または作者の伝えたいことがわかるように日本語に置き換えて文章にすること。一般的には翻訳会社に勤務するか、または翻訳会社に登録してフリーランスとして活動しますが、そのほかに、外資系企業、法律事務所、海外の作品を取り扱う出版社や映像関連会社などへ就職することもあります。

翻訳家の気になる?年収・給料・収入

POINT
働き方によって異なりますが、企業に勤務した場合は、ほかの正社員に準じた給与体系になります。会社員と同じ扱いになるので、ボーナスや福利厚生などもあるところが多いでしょう。また、医療、物理、化学、金融などの専門分野がある場合は、特別手当がつく会社もあります。一方、フリーランスの場合は、収入は受注する仕事量によって大きく異なり、年収十数万円から1000万円を超える人まで幅があります。経験を積み、専門分野をもち、表現力などを磨くことで収入は増えることも期待できます。

翻訳家の就職先・活躍できる場所は?

POINT
翻訳家が所属する主な職場は、翻訳会社です。会社に就職するのではなく、翻訳会社に登録して、案件ごとに仕事を請け負うフリーランスの人も多くいます。ただしフリーランスの場合は、実力と経験がないと仕事を受注する機会も限られてくるため、まずは翻訳会社、または企業の翻訳部門に勤務して経験を積むことが必要になります。実務翻訳に携わる人は、企業や法律事務所、貿易会社、特許関連の会社の翻訳部門に所属し、企業内での翻訳が主な仕事になります。文芸翻訳や映像翻訳は特にフリーランスの需要が高いと思ってよいでしょう。国内で需要が高いのは実務翻訳で、企業に属していれば収入は安定しますが、フリーランスの場合は競争も激しいため、副業として行っている人が多いのも現状です。
  • 出版関連制作プロダクション
  • 翻訳会社

翻訳家のズバリ!将来性は?

POINT
ビジネスの国際化、インターネットの普及によって、翻訳家を取り巻く環境は変化しています。従来は、専門知識に長けて語学力が堪能ということから翻訳家が果たす役割は大きく、なるのが難しい環境でしたが、現在はITの発達に伴ってフリーランスが増加し、従来よりも翻訳家になりやすい環境のようです。ただし、国際化により翻訳家のニーズは高まっているので、技量が高く、専門分野をもっていれば、仕事の幅が広がる可能性はあるといえるでしょう。

翻訳家の先輩・内定者に聞いてみよう

特許事務職として働く陳 正幸さん
多くの経験を積みながら、いつかは特許翻訳業務に就きたいと思っています。
トライデント外国語・エアライン・ホテル専門学校
英米語学科 翻訳専攻
受付として働く村山 七海さん
外国人のお客様もスムーズにご案内できるよう、英語力をさらに磨きたいです
トライデント外国語・エアライン・ホテル専門学校
英米語学科 総合英語専攻 卒

翻訳家を育てる先生に聞いてみよう

翻訳家を目指す学生に聞いてみよう

Photo
韓国の大学に編入して言葉・文化を深く学び、夢は翻訳家になりたい!
専門学校 東京ホスピタリティ・アカデミー
外国語コミュニケーション学科 韓国語コース(現・韓国語学科)
Photo
韓国映画がきっかけで「翻訳家になりたい!」と思うようになりました
専門学校 東京ホスピタリティ・アカデミー
外国語コミュニケーション学科 韓国語コース(現・韓国語学科)

翻訳家のやりがいを聞いてみよう

まだ日本には広まっていない芸術作品に触れることができるのをはじめ、その国の文化を日本に伝えるという役割を担っているのが翻訳家です。国と国との文化の橋渡しとなる一面もあり、新たなことに接するワクワク感や刺激は大きなやりがいにつながるでしょう。また、年齢や学歴に関係なく仕事を始める機会が得られるのも翻訳家の特徴です。会社勤めのほかにフリーランスとして働くこともできるので、仕事のスタイルの幅が広いことも魅力のひとつです。一方で、実力主義の世界であり、副業として行う人も多いため、収入面では振り幅が大きいことも頭に入れておきましょう。

翻訳家の志望動機を教えて!

翻訳家となる人の多くが、外国語に触れるのが好きということが前提にあるようです。翻訳家は、仕事のたびに新しい情報が増えて知的好奇心を刺激してくれる仕事です。それは、文芸翻訳でも実務翻訳でも、映像翻訳でもいえることでしょう。特に自分の好きなジャンルの知らない情報に触れたときは、ワクワクするものです。それがやりがいにつながるので仕事をしているのが楽しいという人は多いようです。しかし、新しい情報が得られるということは、仕事のたびにそれらの情報をどのような言葉で伝えようかと悩むことにもつながります。知的好奇心を刺激してくれるのと同時に、それが翻訳の難しい部分でもあることは知っておきましょう。
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翻訳家の1日のスケジュール

COLUMN
翻訳家の1日のスケジュール
翻訳家は翻訳の仕事に加え通訳業を並行して行っている人が多いようです。同時通訳は現場に行ってリアルタイムで通訳をするのでスピードとライブ感が大切ですが、翻訳の仕事は活字となって残る点においても責任が大きい仕事です。同時通訳としても活躍する、ある翻訳家の1日の過ごし方について紹介しましょう。

翻訳家の持ち物を見せて!

COLUMN
翻訳家は基本的に自宅で仕事をするので、通勤することはありませんが、同時通訳をする際は、現場に出かけて行かなければなりません。その時に必ず必要なものとはいったい何でしょうか。同時通訳を手がける、ある翻訳家のカバンの中身について紹介しましょう。

翻訳家の1年目はどうだった?

COLUMN
一般的な翻訳家は最初の1年間をどのように過ごすのでしょうか。仕事をするうえで、表現力はとても大切です。意味が正しく伝わるよう日本語を選んで翻訳しなければならないからです。学生のうちにテロップ翻訳の仕事をすることで鍛えられたという、ある翻訳家の社会人1年めについて説明しましょう。

翻訳家に会いに行こう

COLUMN
翻訳家は普段は自宅で仕事をしているので、なかなか会う機会はありません。どのようなところに行けば翻訳家に会えるのでしょうか。ある翻訳家は、協会や語学学校でのセミナーやフォーラムに参加している人や、通訳業も並行して行っている人が多いと言います。翻訳家に会えるところを紹介しましょう。

翻訳家のキャリアパス

COLUMN
翻訳家が歩む代表的なキャリアパスにはどのようなものがあるでしょうか。翻訳家は一般的な企業に勤務して業務を担当するような働き方ではなく、個人でひたすら言葉に向き合う仕事です。翻訳の品質とレベルが大切だと言う、ある翻訳家にキャリアパスについて聞いてみましょう。

翻訳家の20年後、30年後はどうなる?

COLUMN
近年発達しているAIの技術。自動翻訳機といわれるものはすでに登場し、スマートフォンなどでは盛んに利用されています。このままだと、簡単な日常的な翻訳の仕事はなくなる可能性があると、ある翻訳家は言います。では、どうしたら良いのでしょうか。翻訳家の今後の働き方も含めて説明しましょう。

翻訳家になるために今から役立つ経験

COLUMN
翻訳家になるために役立つことにはさまざまなものがありますが、まずは日本語の勉強をすることが基本だとある翻訳家は言います。そのほかに、高校生としてできる勉強や取り組みにはどのようなものがあるでしょうか。同時通訳としても活躍する翻訳家に聞いてみましょう。

翻訳家になるための勉強時間・やり方

COLUMN
翻訳家になるための勉強時間を時間軸で測ることは難しいとある翻訳家は言います。勉強の方法はさまざまですが、現実的には英語に関する資格を最低3つ取ることなどが挙げられます。翻訳だけで生計を立てていくことは厳しいという話もあります。ではどうしたら良いのか、話を聞いてみましょう。

翻訳家が仕事をするときの心がけ

COLUMN
翻訳家はどのような心がけで仕事をしているのでしょうか。日本語と外国語を置き換えるだけでは翻訳にはなりません。翻訳には緻密な表現力や幅広い専門知識が必要であり、苦労して勉強を続けることで翻訳の言葉の質は高くなっていきます。ある翻訳家に仕事をするうえで心がけていることを聞いてみましょう。

翻訳家の楽しいことと大変なこと

COLUMN
翻訳家は自宅で黙々と一人で作業をするため、でき上がった成果物が仕事のすべてになります。そこには翻訳家なりの楽しさと大変さがあるそうですが、いったいどのようなことでしょうか。同時通訳としても活躍するある翻訳家の楽しいこと、大変なことを聞いてみましょう。
全国のオススメの学校
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JTF【ほんやく検定】の就職先

JTF【ほんやく検定】の就職先

プロの翻訳家として活躍できる。登録している翻訳会社を経由するか、翻訳を必要としている企業から直接仕事を受け、個人事業主として自宅や事務所で働くことが多い。仕事の内容は、特許関係の書類、科学や医学分野の論文、ビジネス文書などの翻訳や、コンピュータのソフトウェアを日本語、あるいは英語で使えるようにする「ローカライズ」などである。
翻訳家をとるには

JTF【ほんやく検定】をとるには

JTF【ほんやく検定】の受験資格

制限なし

JTF【ほんやく検定】の合格率・難易度

合格率
51%(5級)、50%(4級)、日英:19%(3級)、7%(2級)、3.2%(1級)、英日:14%(3級)、5%(2級)、0.3%(1級)
2022年受験者データ(第76回・第77回)

資格団体

(一社)日本翻訳連盟
電話:03-6228-6605
URL:http://www.jtf.jp

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