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パイロットになるには国土交通大臣の技能証明を受けて、指定の資格を取得する必要があります。代表的な資格として、「事業用操縦士」「自家用操縦士」「定期運送用操縦士」の3つがあり、それぞれ操縦できる範囲などが定められています。エアラインパイロットになるには、「定期運送用操縦士」の資格が必要です。取得には飛行訓練が必要なため、航空大学校に入学す1のが一般的です。パイロット養成課程のある大学などに進学し、「事業用操縦士」などの免許を取得してから航空会社に就職する方法もあります。
操縦士技能証明の3つの資格
パイロットの免許は「操縦士技能証明」と「航空身体検査証明」とに分かれており、この2つが揃って初めて免許としての効力が生まれます。「操縦士技能証明」は、その名の通り、飛行機を操縦できる技能があることを証明するもので、原則として生涯にわたり有効です。ただし、定期的に厳しい航空身体検査を受けて発行される「航空身体検査証明」が、併せて必要になります。操縦士技能証明には、行うことのできる業務の範囲に応じて3つの種類があります。「自家用操縦士」はセスナや小型ヘリコプターを自家用として操縦するための資格、「事業用操縦士」は商用目的で飛行するための資格で、エアラインパイロットにはこの資格が必要です。そして操縦にパイロットが2人必要な旅客機などを操縦するための資格が「定期運送用操縦士」です。
旅客機では機種ごとに資格が必要
操縦する飛行機による資格の違いもあります。飛行機にはエンジンがひとつしかない単発機と、2つ以上ある多発機があります。定期便で使われる旅客機はすべてエンジンが2つ以上ついているので、多発機の免許が必要です。それだけではありません。旅客機では機種ごとにそれぞれ資格が必要になります。例えばボーイング777を操縦するには、ボーイング777の資格、ボーイング737の操縦にはボーイング737の資格が必要になります。
旅客機を操縦するための資格の数々
さらに「計器飛行証明」という資格もあります。パイロットの目視に頼って飛ぶ有視界飛行に対して、計器飛行は地上の管制官に安全を見守られながら飛ぶ方法です。多少天気が悪くても、あるいは視界のなくなる雲の中も飛ぶことができます。日本の空を飛ぶ旅客機は原則としてこの計器飛行を行っているので、エアラインパイロットには「計器飛行証明」の資格が求められます。また、無線機やレーダーを操作するためには、「航空無線通信士」、さらに機長にはそれぞれの路線を飛ぶための「路線資格」も必要です。
英語の資格も求められる
航空管制では英語が国際共通語です。そこでICAO(国際民間航空機関)は国際的な英語能力評価基準を策定しました。これをもとに一定以上の英語力があると認められたパイロットしか国際線を運航できないようなルールが各国で採用され、日本でも2006年から新しい資格として「航空英語能力証明」が設けられました。日本国内しか飛ばないパイロットの場合には必要ありませんが、国際線を運航するためには不可欠です。有効期限は3年なので、3年ごとに受け直さなければなりません。
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