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土地家屋調査士の資格試験は、法務省が実施しています。受験資格に制限はなく、年齢や学歴に関係なく誰でも受験できます。筆記試験が行われるのは例年8月第3日曜日で、この試験に合格した人は、例年11月中旬に実施される口述試験を受験できます。合格発表が行われるのは例年11月下旬~12月上旬。平成27年(2015年)度の受験者数は4568人で、合格者数は403人。内訳は男性376人、女性27人、そして合格率は8.8%でした。
筆記試験
筆記試験には、午前の部と午後の部があります。午前の部は測量技術に関する問題が中心で、平面測量10問(マークシート形式)と作図1問(記述式)が出題されます。ただし午前の部の試験は、規定の資格(測量士、測量士補、一級・二級建築士のいずれか)を取得することで免除されます。午後の部は不動産の表題登記に関する問題が中心で、不動産登記法・民法などから20問(マークシート形式)、土地・建物から各1問(記述式)が出題されます。
口述試験
筆記試験に合格すると、例年11月中旬に行われる口述試験を受けることができます。口述試験の内容は、一人15分程度の面接方式による試験で、民法に関する知識、登記の申請手続きや審査請求の手続きに関する知識、土地家屋調査士法に規定する業務を行う際に必要な知識と能力などが問われます。ただし口述試験の難易度はあまり高くなく、よほどのことがない限り不合格にはならないといわれています。
そのほかにあると便利な資格
・測量士補
土木や建設工事において最初に行う作業が測量です。工事予定地の正確な位置や高さ、長さ、面積などを専門的な測量技術を使って測定し、図面などを作成します。この測量の結果によって開発計画を決めたり、建造物の建設条件を変更したりするため、業務には正確性が要求されます。この資格を取得すると、土地家屋調査士の筆記試験における午前の部が免除されます。このため、測量士補の資格を取得したうえで土地家屋調査士試験に臨む人が多いようです。
・司法書士
不動産登記や商業登記を代行するほか、裁判所や検察庁、法務局に提出する書類の作成などを行う法的手続きのスペシャリスト。不動産登記業務では、大切な財産である土地や建物の権利関係に変化が生じた際、関係する当事者から依頼を受けて、誰が所有者なのかといった権利変動についての書類作成や申請代理業務を行います。土地家屋調査士と併せて資格を取得すれば、不動産登記業務のすべてを取り扱うことができるため、仕事の幅が格段に広がります。