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弁理士として働くためには国家資格が必要ですが、取得するまでの道のりにはいくつかの方法があります。どのルートを選ぶ場合であっても、最終的には弁理士試験の合格を目指すことになります。では、どのような勉強や経験が役立つのでしょうか。高校時代から取り組めることも含めて見ていきましょう。
専門の学校に行くことが弁理士になるための“近道”に
弁理士になるための方法のなかでは、専門の学校に行くことや知的財産(知財)系の学部がある大学へ進学することが、やはり近道になります。
その理由は、学校に通うことで最低限の知識を得られるほか、先生や仲間、資格取得を目指す場所ならではの情報が得られる機会が多くあり、勉強を進めていくうえでもかなり有利に進められるはずだからです。
ただ、最近では専門書やインターネットの情報などを使って独学で合格する人、特許や商標に関する専門書や条文を覚えるくらい読み込んで資格試験に挑戦する人などもいます。特に社会人として仕事をしながら独学で勉強し、模試でたびたび実力を試しつつ弁理士試験の合格を目指す、というケースも増えてきているようです。
また、大学院を出ていたり行政書士の資格をもっていたりすると、資格試験で選択科目が免除されますので、資格取得のための勉強の負担が減らすことができ、有利にはなります。一つの方法として、覚えておくのもいいでしょう。
試験科目の免除制度を有効活用
弁理士試験の合格率は、2016年度が7.0%、2017年度では6.5%と、合格率は決して高いと言える数値ではありません。
弁理士の資格試験に向けては、専門的なことを含め、さまざまなことを勉強しなければなりませんが、実は一度でも合格した科目は、その後何年かは合格資格を有したまま再度、資格試験に挑むことができる制度があります。
できれば1回の試験で合格することが、もちろん理想ではあります。ただ、どうしても1年で全科目の合格が厳しいかもしれない…と判断した場合は、受験する科目を絞って数回に分けて合格を目指すという戦略を取ることも可能です。
一科目受かったら何年間か有効なので、集中して一科目ずつ受けていけば、仮に勉強する時間があまり取れないような状況であっても、合格を目指してコツコツとやっていけるのは精神的には大きいかもしれません。
弁理士を目指す人は、新卒はもちろんのこと、社会人として就職してから受けるという人も多くいるようです。
話を聞いた弁理士によると、「勉強を1日に何時間やればいい」などの目安を設けるのは難しいそうです。ただ、例えば社会人が受験する場合、平日の夜に勉強するのが難しくても、土日に集中して勉強時間を確保したり、同じように弁理士を目指す仲間で集まって勉強したりというケースもあるとのことです。
また、電車の中など移動中の時間を、参考書を読む時間に当てるなど高校受験や大学受験と同じ方法も効果的でしょう。
取材協力先 久門 保子
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