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検察官の仕事内容

検察官の仕事内容

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検察官といえば法廷で弁護士と争うイメージが浮かびがちです。しかしながら、その仕事は刑事事件が発生してから刑の執行に至るまでのすべてにかかわります。それらは犯罪捜査・起訴不起訴処分、法の正当な適用の要求、裁判の執行の指揮監督の3つに分けられます。
また、上部組織である法務省をはじめとして、政府や国際機関に出向して職務を行うこともあり、刑事事件だけでなく行政にまつわる幅広い分野で活躍しています。検察官は総称であって、上の立場から「検事総長」、「次長検事」、「検事長」、「検事」、「副検事」となっていて、それぞれ仕事内容が異なります。

検察庁での仕事は、刑事事件の捜査から裁判まで

・犯罪の捜査・起訴不起訴処分の判断をする
警察等の捜査機関から送られた事件や被害者から告訴・告発のあった事件、検察官が自ら見つけた事件等について捜査します。
被疑者の取り調べや被害者・目撃者等への聞き込みをし、証拠品を確かめるなどして捜査を行い、被疑者のしたことが犯罪にあたるかを検討します。犯罪にあたると判断した場合、裁判にかけるか否かの起訴または不起訴の処分をします。
・裁判所に法の正当な適用を要求する
起訴した事件の裁判に立ち会い、証拠を提出したり証人尋問などを行ったりして、被告人が有罪であることを証明します。
これらを踏まえて、裁判所が事件についてどのような事実の認定を行い、どのような法律を適用して被疑者に対し刑罰を科すべきか、裁判所に対して意見を述べます。
・裁判の執行を監督する
検察官の指揮・監督によって、裁判で決まった懲役・禁固や罰金などの刑が執行されます。

法務省での仕事は福祉から国際的なものまで幅広く

・刑事局
犯罪をした人に適正な刑罰を科す刑事司法は、社会秩序を守る基本的な制度ですが、社会や国民の意識の変化などに対応して変化していく必要があります。
刑事局に所属する検察官は時代に見合った刑事司法の実現のために、刑法や刑事訴訟法の検討・見直しを行っています。また刑事事件の捜査について外国等と協力することもあります。逃亡犯罪人の引き渡し、事件の捜査に関する証拠を外国等に提供し、また提出を受ける国際捜査共助に関する事務も職務に含まれます。
・矯正局
矯正局では刑務所、少年院などの矯正施設に収容された人に対する処遇が適切に行われるように指導・監督します。また、矯正に対する国民の意識、社会の動きなど現代の風潮に沿った、新しい処遇方法についての調査研究を行います。
・保護局
矯正施設に収容されている人の仮釈放に関する事務や、仮釈放、保護観察付き執行猶予になった人、保護観察(犯罪をしたり、非行のある少年の更生を目指し、指導と支援を行うこと)になった少年などの保護観察に関する事務を行うほか、恩赦(国家や皇室に慶弔があった際に、罪が許されたり、刑罰が減刑や免除などされること)や犯罪予防活動、犯罪被害者等の施策に関する事務などが保護局での検察官の仕事です。
・訟務局
訟務局では、国が被告となった訴訟事件を国の代理人となって扱います。また、地方公共団体、独立行政法人、その他公法人が当事者の訴訟のうち、国の利害に関係があると認められるものの訴訟も担当します。検察官は刑事法を扱う仕事が多く見られますが、訟務局では民事・行政などの分野も取り扱います。
・法務総合研究所
法務総合研究所はそれぞれの部署で法務に関する総合的な業務を行っています。総務企画部では研修や調査研究についての企画の立案、研究部では刑事政策に関する研究、研修部では検察や法務行政に関する実務的研究や職員に対する各種研修、国際連合研修協力部では国連アジア極東犯罪防止研修所の運営、国際協力部ではアジア諸国などに対する法整備支援をしています。

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